三人それぞれから見た兄弟に関する短編集です
(兄ちゃんはずっと ただ両手がいっぱいだったんだ)
昔から一郎は荷物が少ない。
それは引っ越しをして自分達の家を得た今回も変わらない。
そんなところも「かっけえな」なんて思っていた二郎ですが、
あるとき彼はその理由に気付くことに――…。
(僕にはかつて 兄がふたりいた)
小さい足にはまだ大きいサッカーボール。
上手に蹴れない三郎の事を心配しつつ、お手本を見せてくれるのは二郎。
しかし、そのサッカーボールの行先は自分ではなかった。
彼らが施設を出る日、何とも言えない表情でそれを見る三郎の内心は――…。
(俺に 名前をくれて ありがとな)
共に闘い、自分を兄と慕ってくれた弟達という存在が
一郎に与えてくれたものはとても大きく。
彼らを抱きしめながら「これからも 一緒に世界を変えようぜ」と、
言葉をかける一郎の声には並々ならぬ想いが込められていて――…。
山田一郎・二郎・三郎。
サークル【curtain】の“Crazy Lyric Battle 2”新刊は、彼ら三人がそれぞれ兄弟の事をどう見ているのか。
彼らにとって兄弟はどのような存在なのかが伺える短編集。
兄弟で家族で仲間である三人にとっての兄とは、弟とは…。
朝先生が描く彼らの強い想いに心揺さぶられる[ヒプノシスマイク]山田兄弟本、
『ヤマダ・ファミリア』で、彼ら家族の在り方、生き様をご覧下さい。